2019/09/11 10:44
みなとみらい 象の鼻テラス
前日は悪天候が予想され開催も危ぶまれる中...200%の大晴天!!! ものっすごい暑い日曜日。港に近い大さん橋のあたりって、日陰がほとんどないんです。その中に立つ今回の会場、象の鼻テラスはまさにオアシス。日陰、水、椅子、ソフトクリーム、かき氷なんかを求めて多くの人が入ってきます。
ワークショップなどのイベントが開催されるカフェスペース。アクセサリー、グラノーラ、陶器などなど、ハンドメイド品のお店が並びます。
私たちは初出店ということで、入り口すぐのスペースをいただき、そうかここが顔になるのね!と、なるべくおしゃれに飾り付けを頑張りました。
美しい海からやってきた素敵なお客様
上記に書いたように、みなさん主に避暑のためにやってきます。買い物のためにくる人はそんなに多くはないので、基本的にスペース真ん中のカフェスペースでお茶をしています。そんな中....
不意に現れた、ロングヘアの女の子。9歳くらいかな。目を輝かせて展示用の水晶を見つめたと思ったら顔を上げ、話しかけてくれました。
「きれ〜!これ、なに?」
「石だよ。ほら、触ると冷たいから石なんだよ。それは飾りで、売ってないんだけどね」
「石〜!?クリスタルみたい!」
「うん、クリスタルって石だからね...」
「これは?これは売ってる?」
「それは貝だよ。それも売ってない」
「ふ〜ん。これは?つくったの?」
「そう、作ったよ。紐に石を通してネックレスにしたんだよ」
「すご〜〜〜い!!!これも?これも作ったの?」
「そうだよ、この石と貝と枝以外、みんなあのお姉さん(パートナー)が作ったんだよ」
「え〜!すごい、きれ〜!」
と、止まらない。こんなに夢中に見てもらえるなんて、うれしいな。と思いながら店内の作品を紹介していきます。
「これは、海で拾ったガラスだよ。」
「知ってるよ!ママが、子どものころ拾ったって言ってた!オーストラリアの海で!」
「え〜!そうなんだ!お母さん拾ってたんだ!シーグラス、綺麗だよね」
「これも作ったの?売ってるの?」
「うん、これも作って、売ってるよ」
オーストラリアかぁ。どんなシーグラスが落ちてるんだろう。インスタグラムで#seaglassと検索すると10万件の投稿があって、ビーチコーマー(浜辺でシーグラスや貝などを拾う人)世界中の浜辺にいることが分かります。私も、この子のお母さんもその一人なんだなあと思うとさらに親しみが湧いてきます。
さらにもう一人、もっと小さな女の子が二人現れた。4歳くらい、5歳くらいだろうか、一人はニコニコしていて、一人はぼーっとしている可愛い子たち。
「この子は○○、こっちは△△って言うんだよ。漢字は○○だよ!」
と、シーグラス作品を見ていた彼女が妹たちの名前を漢字まで紹介してくれる。果物の名前からとった可愛らしいお名前。なぜか自分の名前を言わないので、聞いてみました。
「○○ちゃんと△△ちゃんね!あなたはなんていう名前なの?」
「私は++!」(プライバシーのため読みは伏せます)
「++ちゃん。漢字はどう書くの?」
「美しいに海だよ!」
思わず胸を打たれてしまった。彼女のお母さんは、海が大好きな人なのだ。
その海は、そのシーグラスを拾っていたビーチのことなのかもしれなかった。
「ママ!このお店、宝石いっぱいあるんだよ!」
女の子たちは一度帰って、程なくしてお母さんを連れてやってきた。巻き毛のショートカットがよく似合う美しい人。
美海ちゃんがシーグラス作品のところへ引っ張っていくと、とたんに目を輝かす。
「なんて綺麗なの!」
「ありがとうございます、私が海で拾ったものを使って作っています」
その後は、そばにいた英語のできる友人が詳細を説明してくれて、とても助かった。そうねここは横浜の観光スポットなんだから。英語もうちょっと勉強しておかないとと思いつつ、単語ベースでご紹介。
とても笑顔が優しく素敵な方だった。美海ちゃんがあんなに人懐っこくて初対面でも話すのがうまいのも頷けるな..。
「++ちゃんのお名前、beautifu seaなんだって聞きました。とても素敵なお名前ですね。彼女、石がとっても好きなんですね。私も子どものころ(から)そうだったから...」
そうなの、そうなの、と頷いてくれ、私の拙い英語ではうまく表現できなかったけれど気持ちは伝わって、後を引き取ってくれました。
「so....you empathize with her」(共感しちゃうのね)
....と、たぶん言ってくれたんだと思う。
「そうなんです! 今日はありがとうございました!」
魔法のお店
その後も、ひかむろshopには小さなお客様が何人も来店しました。
石をじっと見るお行儀の良い女の子。言葉を選んで慎重に質問してくれる。
「これ、なんですか?」
「石ですよ。いろんな石をアクセサリーにして売っています。どんな石が好きかな?」
「う〜ん。よく、わからないです…」
その後、ペンデュラム(ダウジングの振り子)の話をすると興味深げにまたじっと見ている。また別の子がやってくる。彼女の妹さんだった。
妹さんのほうが好奇心丸出しで、ペンデュラムにも速攻手を出す。
「きれーい!!!!これ、何?」
「やめなさい」
と、お姉ちゃんがたしなめる。
ボードからペンデュラムを外し、二人に向けて、簡単なペンデュラムの使い方講座を即席で開くことに。
「ってことで、お題は.... 今日おやつもらえるかどうか、にするか。右に回ったらもらえる、左に回ったらもらえない。こうやってぶら下げて、どうかな.... お、右に回ったね!」
「え〜!え〜〜!?すご〜い!!!!!!」と妹さん。
目が思いっきりきらっきらになっている。石も綺麗で、魔法みたいなことまでできたら、そりゃすごいよね!私がこの頃だったら(いや今でも)絶対買ってもらいたくなるだろうな。
もう行かなくちゃ!と長女の彼女が妹さんを連れて帰ってしまった。一人だったらもっとあの子もゆっくり見れたのかな。最初、どんな石が好きかなんて答えにくい質問してごめんね。
他、来てくれた子たちみんな、ありがとう!そんなキラキラな目で見られたら、もう無料でもあげたくなっちゃうよ。
いつかまた来てね。
みんなありがとう!!
この日、連絡もなくサプライズで訪れ、ほぼずっと店を一緒に回してくれた友人、そして前日に作品に予約を入れた上で展示を見に&受け取りに来てくれた友人。来てくれて、見てくれてめっちゃありがとう!